「もしも」の話をしてみませんか ~ACP(人生会議)のすすめ~
ご家族が急に倒れて、運ばれた病院の医師から
「延命治療を希望しますか」「どこまでの治療を希望されますか」といった質問がされるたら、
すぐに返答できますか?
突然、命の選択を託されても、すぐには答えられないと思います。
そして、「本人に聞いておけばよかった」「どうしたかったのか分からない」となると思います。
これは医療現場では珍しくない場面です。
ACP(人生会議)とは?
ACPとは「Advance Care Planning」の略で、日本語では「人生会議」と呼ばれています。
病気や事故などで自分の希望を伝えられなくなったときに備えて、
「自分はどう生きたいか」を前もって家族や医療者と話しああっておくことです。
どうして必要なの?
本人が望むことを誰も知らないまま、知慮方針を決めなければならない状況は、家族にとって大きな負担です。
でも、もし事前に「私は家で過ごしたい」とか「痛みなく暮らしたい」など、少しでも思いを聞いていれば、家族は迷わずに決断でき、本人の願いも叶いやすくなります。
何を話せばいいの?
ACP(人生会議)は「延命するかしないか」だけではありません。
たとえば・・・
💎どこで過ごしたいか
💎苦しみを取ることと、少しでも長く生きることどちらを優先したいですか?
💎誰にそばにいてほしいですか?
💎その他、最期に伝えたい言葉はありますか
大切なのは、“治療”よりも“あなたらしさ”をどう守りたいかです
どう始めればいいの?
「死の話」だと思うと重たく感じますが、“生き方の話”として切り出せば自然です。
💎誕生日やお正月など、家族が集まったとき
💎ニュースやテレビを見ながら、「自分ならこうしたい」と会話の中で
💎厚労省の「もしバナカード」を使ってゲーム感覚で
もちろん気持ちは移り変わります。
一度話したら終わりではなく、人生の変化に合わせて何度でも修正していいのです。
人生会議は決して“死の準備”ではありません。
むしろ「これからをどう生きるか」を考える時間です。
ゆらケアでは、ACPを「心を安心させるためのケア」と捉えています。
あなたやご家族が「自分らしく生ききった」と思えるように、
寄り添いながら一緒に考えていきます。